子どもの寝かしつけ睡眠時間はどれくらい?
子どもの寝かしつけ睡眠時間はどれくらい?
1.赤ちゃんはなぜ泣くのか?
講師の先生は幼児睡眠専門家(IPHI国際資格)の資格を取得し、乳幼児睡眠専門家として活動しています。
資格取得の経緯として1人目のお子さんの出産を期に睡眠をしっかりとらせてあげたいと考えていたそうです。
でも思うように寝てくれず「子どもは簡単に眠らない」と初めて気づかされたそうです。
赤ちゃんの睡眠に関することを調べていくうちに海外の資格があることをきっかけに子育ての合間に猛勉強!(めちゃ大変だったそうです)そして幼児睡眠専門家(IPHI国際資格)の資格を取得したそうです。
赤ちゃんは何故泣くのか?ということから話が始まるのですが、赤ちゃんの泣くことへの理解について以下のように説明していました。
赤ちゃんが泣くことへの理解について
泣く=悪いことだけではなく、ストレス発散として泣くこともあります。
例えば汗をかいて気持ちが悪いなどそれを理解してあげることでストレス軽減につながります。
睡眠不足による影響で癇癪(かんしゃく)を起こすなど子どもの日頃の様子で改善すべきところはどこなのか原因を探ることが大切なのだそうです。
2.年齢ごとの活動時間と睡眠時間
【睡眠の土台】
先生はこれが一番大事だと話していました。
赤ちゃんや子どもの睡眠改善には土台となる5つの要素があります。
身体的要因
眠い合図 スケジュール 活動時間 運動 あそび 習慣 食事
成長的要因
各年齢に合った成長 分離 不安
睡眠環境
光 音 温度 湿度 安全性(※安全性に関しては眠っている場所に物がないか、または落下物がないかどうか等、寝室の環境を見直してみることで母子ともに眠れる環境づくりが大切です)
社会的要因
園 出産時 家族環境 状況
幸福度(エモーショナルウェルビーイング)
心が満たされているか? 大きなストレスはないか?
この睡眠の土台を見て睡眠が乱れる要因を探す際にも重要な部分になってくるそうです。
この要因を見て子どものもしかしたらコレが原因かも?と気づくことがあるのでおすすめです。
3.こどもの眠らない理由はそれぞれ
先生は寝室のエアコンのランプの光を完全に遮るという徹底ぶりです。
私が子どものころは豆電球の薄暗い光がついた状態で寝ていたので、なにも見えない真っ暗闇な部屋というのはどうも苦手だったのですが、子どもを寝かしつけるためにはそれくらいしないとダメなんだそうです。
光が睡眠を妨げるので、夜泣きやなかなか寝付かないなど夜中に起きてしまう場合は、子どもが集中して眠れる環境を整えることが重要です。
とはいえ、寝かしつけのトレーニングでいきなり真っ暗にするのは驚くので、光を調節できる間接照明を用意しておくなど徐々に暗くした方が効果的でした。
先生ご自身も子どもの睡眠で悩んでいた時に助産師さんや産婦人科の先生に相談したそうです。
しかし、具体的な内容やアドバイスはなく、『時期がくれば治るよ』『今だけだよ』との回答ばかりだったそうです。
実際の産科で働く現場にいながら子育て中の睡眠の悩みにアドバイスできる人は少ないのだなと感じた出来事ですね。
日本はそういった母子へのケアとサポートが遅れていると感じるので、先生の基本的な知識と具体的なやり方を聞けて良かったと思いました。
年齢ごとの活動時間はどれくらい?
【活動時間】
0~1ヶ月 |
40分 |
1ヶ月~2ヶ月 |
40分~1時間 |
2ヶ月3ヶ月 |
1時間から1時間20分 |
4ヶ月5ヶ月 |
1時間20分 |
6ヶ月から8ヶ月 |
2時間から2時間30分 |
9ヶ月 |
2時間30分から3時間 |
10ヶ月~1.2歳 |
3時間30分から4時間 |
1.3歳~1.6歳 |
4時間から6時間 |
2歳~3歳 |
6時間 |
4歳から5歳 |
5~12時間 |
この一覧表のように活動時間が年齢ごとに細かく分かれているようです。
その時間を過ぎるとストレスホルモンといわれるコルチゾール(ストレスホルモン)が溜まってしまうので要注意。
つまり、楽しい時間であってもそれが長時間になってしまうと疲れてしまうので休ませてあげましょうということでした。
睡眠時間はどのくらいとった方がいいの?
日本小児保健協会では、0歳児で14〜15時間、1~2歳児で14時間、3歳児で12時間、小学生で10時間が理想といわれています。
私の子どもは(2歳児)お昼寝を3時間ぐっすり眠るので、夜は11時間眠るのが理想ということですね。
米国国立睡眠財団でも以下のように睡眠時間を推奨しています。
米国国立睡眠財団では、子どもの年齢別に必要な睡眠時間を推奨しています。
成長するにしたがって、必要な睡眠時間は短くなり、まとめて眠るようになります。
例えば、 1日に推奨される昼寝も含む総睡眠時間は、幼児(1~2歳)では11~14時間ですが、学童(6~13歳)では9~11時間です。
睡眠のQ&A
講座の最後に参加された保護者の方々の質問にも先生は丁寧に答えてくれました。
その内容をまとめましたので、これからのお子さんの成長や環境が変わるときなど参考になるかと思います。
Qお昼寝をせずに夕方寝てそれからずっと朝まで寝ています。途中起こしてミルクや水分補給をさせなくても大丈夫でしょうか?
Aもし、何の問題もなく病気やなにかしらの原因が無く規則的に眠れているのであれば問題はないです。
Q.(2歳児)夜間授乳が2時間おきになってなかなか眠れません。どうしたらいいですか?
A.2時間おきに起きて飲むときはどうですか?吸う力が弱くありませんか?
そんなときはすぐに母乳ではなく、背中をトントンするなどあやしてあげることが必要です。
今までは3時間おきの授乳の習慣がありましたが、その習慣が変わってしまい眠りが浅くなってしまったのではないでしょうか?
最初は泣くと思うのですが、くりかえし母乳を断つトレーニングをして眠りが深くなるようにしましょう。
Q.9か月の子ですが仕事復帰するので1才には卒乳させたいです。どうしたら良いですか?
A.1才までに卒乳させたいという目標があるのでそれを逆算して眠れるようにトレーニングをしていきましょう!
母乳が無くなるというのは母親と離れる感覚なのでそれに慣れさせる習慣が大事です。
とはいえ無理にしても逆効果なので、例えば授乳をしたら『寝る前に絵本を読んでねんねしようね。』というふうに声をかけて眠るなど工夫しながら寝つきが良くなるためのルーティンを続けることが大事です。
あとがき
最近読んだ本で
フランス人の赤ちゃんは朝までひとりでぐっすり眠る
この本には光・音をさえぎることで赤ちゃんがひとりでぐっすり眠れることと、母子同室または子供部屋で赤ちゃんをベビーベッドに寝かせ、ひとりで眠れるようになるねんねトレーニング方法について書いてあります。
3人育てている著者の実際にやってみた方法などもとても参考になります。
講座だけでなくねんねトレーニングの本も合わせて読むことでより深く赤ちゃんの睡眠を理解できました。
\子どもの睡眠障害こんなときどうする?/
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